知性の多重性
詳しく言うと…
アメリカの認知心理学者ハワード・ガードナーが提唱した「多重知性理論」によって明かされた、人間のこころ(脳)の仕組み。
日本の認知神経科学者澤口俊之教授は、知性には次の8つの知性があり、それらを取りまとめる知性として「自我」があるという。つまり自我が完成しないと、いくら優れた知能(知性)を持っていても、それを発揮しきれない。
- 言語的知性/言葉を見聞きしそれを理解、記憶する。そしてそれらに基づいて言葉を話し、文字を書くなどの行為。
- 絵画的知性/絵画に代表される視覚対象の形態やパターンを理解し記憶する、そして絵画や図形などを描く行為。
- 空間的知性/モノがどのような位置に、どのような速度や関係で存在しているのかを知覚し記憶する、そしてそれに基づいて行動を組み立てる。
- 論理数学的知性/様々な数学的な記号の理解とそれを論理的に操作する知性。計算や暗算で使われる。
- 音楽的知性/音楽を聴いて理解、記憶する。そしてそれらに基づいて歌ったり、演奏などをする行為。
- 身体運動的知性/身体の姿勢や運動の様子を知覚し、記憶する。そして、それらに基づいて運動をうまくコントロールする。
- 社会的知性/人間関係に代表される社会関係の知覚、理解、記憶。それらに基づいて適切に社会的行動を行う。
- 感情的知性/他者の感情(表現を含む)や自分の感情を理解・記憶し、自分の感情を適切にコントロールする。
「まいと」な一例
言葉遊び、発表力、絵画制作、地図上の移動や位置関係、数と量の習得、リズム遊び、指示行動、集団能力、協調性、思いやり、我慢する力、状況判断力、けじめ、生活力、考える力などが、まんべんなく習得できるプログラムを提供しています。
参考文献
- 「Emotional Intelligence(邦題:こころの知能指数)」/ダニエル・ゴールマン(土屋京子 訳)/講談社
- 「幼児教育と脳」/澤口 俊之/文藝春秋
- 「脳が考える脳」/柳澤 桂子/講談社
- 「脳の健康」/生田 哲/講談社
- Newton別冊「遺伝子と脳からみる男と女のサイエンス」/ニュートンプレス。
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