幼児期において環境は大切であり、適切な刺激(教育)の有無によって、その子どもの将来が左右される。
臨界期の重要性を示すエピソードとして有名。
1920年、インドのベンガルで発見された少女カマラは、生後まもなく狼にさらわれて、約7年間を狼の子として育てられていた。
暗闇でも目が見え、狼のように唸り、四つん這いで歩き、物を掴むのは手ではなく口を使い、水はなめて飲んだ。
カマラはその後10年後に死亡するが、その間、人間として育てられ教育されたが、結局、幼児のようにヨチヨチ歩きで、言葉も不十分なままだった。
これの意味するところは、臨界期を狼として育ったため、カマラの脳神経ネットワークはオオカミ型に形成されてしまい、その後、人間として育てても脳神経ネットワークは人間型には戻らなかった、と言うことである。
言語の臨界期は、8才位がピークで12才位までで、視覚は4才位までが著しいと言われている。
例えば・・・机に向かって、絵を描いたり、話しを聞いたりする経験のない子どもは、椅子に長い時間座って集中して取り組むことが出来ません。小学校に行ったらどうにかなるという考えでは、遅すぎます。また、指先を使って、細かい作業をする経験の無い子どもは、脳への刺激が不足していきます。
指先・・・特に指の腹には脳を刺激するセンサーがあり、「第二の脳」とまで言われている部分です。意識して、指先を使わせてあげましょう。
参考文献