我々現代人は、約20万年前のアフリカ大陸にいた女性の子孫。
約500万年前に、チンパンジーとヒトは袂を分かれたが、その後も人類は進化の道を歩む。「猿人」から「原人」や「旧人」、そして「新人」を経て「現代人」の我々となるわけだが、そんな中、決定的な分化があった。
それは、現代人には共通のルーツがあり、約20万年前のアフリカ大陸にいた女性に起因する。
彼女のことを、旧約聖書のイヴにちなんで「ミトコンドリア・イヴ」と言う。
私たちは、母親と父親の遺伝子の組み合わせによって決まるが、その遺伝子には「ミトコンドリア」が含まれている。そしてそのミトコンドリアのDNAは母親の遺伝子だけが伝わっていくという特徴を持っているため、米国カリフォルニア大学の人の起源を研究するグループが、様々な人種のミトコンドリアDNA分析をしたところ、約20万年前の彼女に行き着いた。
つまり、彼女に起因する子孫がヨーロッパやアジア等の全世界に広まり、それぞれ独自に進化していったことになる。
ヒトの祖先の猿人や原人などは、多様な種類の進化&適応により各地に拡散して行ったが、ほとんど絶滅した。有名なアジアの北京原人やジャワ原人、ヨーロッパのネアンデルタール人なども現れたが絶滅してしまった。故に我々の直接の祖先ではない。
我々現代人は、熾烈な人類の生き残りゲームに勝ち残ったミトコンドリア・イヴの子孫なのである。
私たち日本人は、500万年前の好奇心&チャレンジ魂を持つサル→猿人→原人→旧人→新人→20万年前のアフリカのミトコンドリア・イヴ→アフリカ人→ヨーロッパ人→東アジア人→日本人という系統を持つ。
ちなみに、この順序で脳の大きさも大きくなる。
参考文献