DV(ドメスティック・バイオレンス)
簡単に言うと…
直訳すると「家庭内暴力」だが、日本では家庭内暴力というと子供が親に対してする暴力と取られがちなため、「夫(恋人)からの暴力」と訳される。
詳しく言うと…
DVは、男性の年齢や教育レベル、職業に関係無く起きており、男尊女卑思想の強い男性に起こりやすい。ベスト3は、自営業者、医師、公務員で、医師や教職員のなかにもDV男性は存在する。また、そういう人の多くは、地域の中で「いい人」であったり、仕事ができる人であったり、社会での信望が高く温厚な人と思われていことが多い。
DVの種類
- 身体的暴力
殴る蹴るの暴行、押すしたりつねる、物を投げつける、水や熱湯をかける、髪をつかんで振り回す、首を絞める、等。
- 性的暴力
妻の望まないセックスの強要(不快なポーズや方法を含む)、避妊の拒絶や中絶の強要、ポルノの強要、等。
- 心理的暴力
妻を無視する、馬鹿にする、妻の大事にしているものを取ったり壊す、別れるなら殺してやるとか死んでやるなどと言う、等。
- 言葉の暴力
妻を傷つけたり辱めることを言う、「お母さんが悪いから殴られるんだ」と子供に言う、「誰に食わせてもらっているんだ」と言う、等。
- 経済的暴力
生活費を入れない、妻の労働やパートを嫌がる、行き過ぎた使途のチェック、大きな買い物の決定権を渡さない、等。
- 社会的隔離
妻が実家や友人と付き合うのを嫌がる、電話や手紙のチェック、妻の外出を許さない、等。
「まいと」から一言
DVの被害者は、直接的に暴力を受ける女性だけでなく、その子どもに対しても深刻な影響を及ぼします。
(例)
- 父親への憎悪や恐れ
- 性格や情緒の歪み
- 無気力、無感動
- 不登校
- 嘔吐、おもらし、チック症状
- ノイローゼ、自殺願望
- その子ども自身も将来子どもに暴力を振るう
子どもにとっては、直接父親から暴力を振るわれなくても、母親がDVを受けることを目にすること自体が子どもに対する暴力と同じである、ということを認識しなければなりません。
参考文献
- 「Emotional Intelligence(邦題:こころの知能指数)」/ダニエル・ゴールマン(土屋京子 訳)/講談社
- 「幼児教育と脳」/澤口 俊之/文藝春秋
- 「脳が考える脳」/柳澤 桂子/講談社
- 「脳の健康」/生田 哲/講談社
- Newton別冊「遺伝子と脳からみる男と女のサイエンス」/ニュートンプレス。
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