知的障害となるほどではない、子どもの脳の障害。
有害物質や栄養不良、感染症、遺伝子的要因、等々、様々なものが原因にあげられるが、脳に微細な異常をきたし、注意力や集中力に欠け、落ち着きが無く、感情が不安定で、外部からの刺激に過剰反応し、コミュニケーション能力がうまくいかない、等々、様々な症候を現す。
アメリカなどでは微細脳障害(MBD)、ドイツなどでは早幼児期脳障害として知られる。(早幼児期とは、妊娠6ヶ月〜生後1年くらい)
子どもにトイレトレーニングを完成させようとして、あせって暴力をふるうようになり、それが次第にエスカレートして折檻死させてしまった事件から、福島博士は次の様に述べている。
『その子を司法解剖してみると水頭症という脳の奇形だった。つまり、その子どもは母親の教育に応えるだけの能力が恵まれていなかった。脳の発達が著しく悪いために知能が低くて親の要求に添えなかったり、脳の発達に微細な異常があるために、前ADHD状態とでも言うような状態で親を手こずらせたりした結果、親がその子どもの異常に刺激されて暴力をエスカレートさせると言うことは、けっして例外的なことではない。』
参考文献