反社会的人格障害(ASPD)/行為障害(CD)
簡単に言うと…
反社会的人格障害(antisocial personality disorder)は、大阪池田小学校児童殺傷事件などの様な、成人期に示す精神障害。
行為障害(conduct disorder)は、神戸の酒鬼薔薇事件などの様な、思春期に示す精神障害。
詳しく言うと…
前述同様に、アメリカの精神医学会によるDSM診断では、下記の様な項目でチェックする。
反社会的人格障害(ASPD)
他人の権利を無視し侵害する広範な様式で、(15歳以前に行為障害の履歴があり)、以下のうち3つ以上によって示される。
- 法律に違反する行動をくり返して逮捕される。
- 人をだます傾向。自分の利益や快楽のために嘘をつき、偽名を使い、人をだますことをくり返す。
- 易怒性と攻撃性。喧嘩や暴力をくり返す。
- 一貫した無責任さ。仕事を続けず、経済的な義務を果たさない。
- 良心の呵責の欠如。これは、他人をいじめたり、傷つけたり、または他人のものを盗んだりしたことに無関心であったり、それを正当化したりすることによって示される。
- その他(計7項目)
行為障害(CD)
- 他人に対するいじめ、脅迫、威嚇。
- 凶器を使用して他人に重大な身体的危害を加える。
- 強盗
- 放火
- 器物損壊
- 親の監視にもかかわらず、深夜の外出がしばしば。
- 不登校(13歳未満から)
- その他
計15項目の中の3つが該当し、かつ、これらの行動の障害が、社会的、学業的、職業機能に著しい障害を引き起こしている。
「まいと」から一言
犯罪者全体では、微細な脳障害を持つ人の割合は少ないが、重大な殺人事件に限ると、その多くは脳に障害があると言われています。
参考文献
- 「Emotional Intelligence(邦題:こころの知能指数)」/ダニエル・ゴールマン(土屋京子 訳)/講談社
- 「幼児教育と脳」/澤口 俊之/文藝春秋
- 「脳が考える脳」/柳澤 桂子/講談社
- 「脳の健康」/生田 哲/講談社
- Newton別冊「遺伝子と脳からみる男と女のサイエンス」/ニュートンプレス。
- 「Why men don't listen & women can't read maps(邦題:話しを聞かない男、地図が読めない女)」/アラン・ピーズ+バーバラ・ピーズ(藤井留美 訳)/主婦の友社
- 「子どもの脳が危ない」/福島 章/PHP新書
- 「ホルモンのしくみ」/大石 正道/日本実業出版社
- 「すぐキレる脳、ムカつく心」/高田 明和/光文社
ページトップ