『子どもの睡眠が危ない』
簡単に言うと…
クローズアップ現代はNHKの番組で、経済や政治、社会的問題から市民生活、等々、時流のテーマを分かりやすく解説してくれる。この「子どもの睡眠が危ない」では、睡眠障害による子ども達の異常を取りあげたところ、多くの反響があった。
詳しく言うと…
1980年は、22時以降に寝る2歳児は全体の約30%であったが、2000年は約60%に倍増した。この傾向は3歳児も同様であった。この事実から番組では次のような点をクローズアップしている。
- 情緒面や社会性に影響を与え、言葉をあまり話さない子や他の子どもと遊ばない子が増えている。それゆえ、不登校児にもなりかねない。
- 5歳児では一般的に描ける三角形(△)を、正しく描けるかどうかの調査では、実に15%が描けなかったが、その多くは遅寝の子どもだった。
- 睡眠覚醒リズムが形成されないと脳の発達を妨げ、特にセロトニン神経系が発達しなくなる。これが発達しないと、情緒不安定や攻撃的傾向を持つことに繋がり、キレル子になりかねない。
「まいと」から一言
0〜5歳位の脳が最も著しく発達する時に「睡眠」という行為はとても重要です。
睡眠覚醒リズムは4〜5歳に作られるので、21時就寝〜6時起床と言った早寝早起きの習慣がとても大切です。この時期に「睡眠覚醒リズム」が作られないと、睡眠障害として多動傾向や言語障害、自閉的傾向になりかねないと番組では警鐘を鳴らしています。
参考文献
- 「Emotional Intelligence(邦題:こころの知能指数)」/ダニエル・ゴールマン(土屋京子 訳)/講談社
- 「幼児教育と脳」/澤口 俊之/文藝春秋
- 「脳が考える脳」/柳澤 桂子/講談社
- 「脳の健康」/生田 哲/講談社
- Newton別冊「遺伝子と脳からみる男と女のサイエンス」/ニュートンプレス。
- 「Why men don't listen & women can't read maps(邦題:話しを聞かない男、地図が読めない女)」/アラン・ピーズ+バーバラ・ピーズ(藤井留美 訳)/主婦の友社
- 「子どもの脳が危ない」/福島 章/PHP新書
- 「ホルモンのしくみ」/大石 正道/日本実業出版社
- 「すぐキレる脳、ムカつく心」/高田 明和/光文社
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