眠りにつかせるホルモン。夜に放出されるので、別名「暗闇のホルモン」とも言う。
セロトニンが原料となり、脳の松果体でメラトニンが作られる。
松果体とはトウモロコシ1粒程度の大きさで、脳の奥底にあるので直接は光が届かない。だから、光は目(まぶたを閉じても)から入り視床下部の一部である視交叉上核に伝わり、松果体にメラトニンの放出と停止のリズムを指示している。
(爬虫類や鳥類では、松果体は皮膚のすぐ下にあり、「第3の目」として光に敏感に反応するが、人でも足の膝の裏側には光を感じるセンサーがある。)
メラトニンは睡眠を誘発させるホルモンとして有名だが、最近では、老化を遅らせたり、若返りの薬としても注目をあびている。
さらに、原料がセロトニンなので気分の高揚にも関係がある。
ウツ病の患者の血中のメラトニンレベルは低いことが判明している。
メラトニンは夜に放出されるが、そのスイッチの切り替えは光。だから、寝るときに電気を付けて寝る人はメラトニンの放出が減って寝付きが悪かったり、眠りが浅くなります。また、朝はカーテンを開けて太陽光を浴びることでメラトニンは止まりスッキリと目覚めることができます。
睡眠障害を直す簡単なポイントは、就寝時には真っ暗にし、朝起きたら太陽の光を浴び、朝食をきちんと取る事。(寝ている間も脳は休まないので、朝のエネルギー補給である朝食は重要)
日中もなるべく外で太陽を浴びて適度な運動をする事で、適度な疲労とセロトニンが増加することで眠りにつきやすくなります。(メラトニンの原料のセロトニンは日光を浴びることで分泌が促進され、さらに、リズム運動によって量が増加する事が知られています。
ex.自転車こぎ、ウオーキングやジョギング、水泳など。
参考文献