【普通に育てる:ふつうにそだてる】とは…幼児教室の子育て&幼児教育辞典|幼児教育・幼児教材の「まいとプロジェクト」

【普通に育てる:ふつうにそだてる】とは…幼児教室の子育て&幼児教育辞典

普通に育てる(ふつうにそだてる)

「普通に育てれば普通に育つ」とよく言われるが、普通でない環境や普通レベルがそもそも低い場合には、子どもに必要な能力や才能は充分に育たず、普通に育つのは難しい。

私達の現在の生活を見回した時に、便利な電化製品に囲まれ、自然が少なく動植物に触れる機会が少なく、環境問題や環境ホルモンの脅威、核家族化や少子化がすすんだ社会、近所付き合いが少なく、学校ではケンカも無い、言っても聞かない悪ガキに対して手をあげられずこまねいている教育現場、等々、これはどんな環境なのでしょうか?

社会的知性や感情的知性を鑑みた場合、近年、とくに若者の、これらの知性の未熟さが指摘されていますが、その原因として複雑な人間関係の無い環境(つまり人間関係が単純・簡単な環境=核家族化、少子化で同年代がいない、親の過保護、同類同士での集団、または、親自身もそのような環境で育った等)が一因であると言われています。

日本は、かつては世界的にも知能や知性が発達している民族と言われていました。
それは、貧しいながらも礼節を重んじ、人情味があり、手先が器用で勤勉だった民族性が幸いしたのかもしれません。

昔の日本は、一般的には貧しく大家族でした。
厳格な父親と優しい母親。母親は子どもをおんぶしながら家事に追われ、子どもの世話を年長者の兄姉がしたり、テレビやゲームなどが無いので外で近所の多種多様な子ども達と集団で遊んだり、家の中では折り紙やあやとりなどをして遊んでいました。
クーラーなども無いので風鈴の音で感覚的に涼をとり、四季の変化を情緒豊かに楽しんでいました。
また、悪さをすれば教師や近所のおばさんなどが当たり前のように叱りつけました。

この一見貧しい風景は、よく考えると幼児脳には良いことだらけです。
例えば、欧米は「だっこ」ですが日本は「おんぶ」です。これを子ども視点で見ると、だっこは見慣れた自分の母親や空くらいしか見えない刺激の少ない世界です。
一方、おんぶは肩越しからの視界ですので多様な外界の刺激が目に入ってきます。買い物などでの八百屋との値引き交渉、近所の人との井戸端会議など、多様な喜怒哀楽の情報が自然と入ってきます。
さらに、創意工夫・創造力で遊ぶこと。折り紙やあやとりなどは、1枚の紙や1本の紐といった2次元のものが鶴やホウキのように立体的なものになるなど、遊びながら知的な能力を育てるにはもってこいです。
これらが総じて、各種の知性(多重知性)を育て、ひいては普通に育ちながらも、高い知能や知性を持つようになったと言えるでしょう。

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