数と量(かずとりょう)
「数」と「量」は、幼児期における年齢によっての生活体験や具体的操作などの経験が、小学校以降の算数の理解につながる重要な概念。
いずれ小学校で「算数」という教科になる「数」や「量」は、生活や遊びの中で具体的に体験出来ることがたくさんあります。
授業では、幼児期により楽しく・面白いものとして経験できるような環境作りをします。
例えば、幼児の「数」の教育は、まず「集合づくり」から始めます。物の集まりを理解するために、「同じ仲間を集めよう」「違うものを集めよう」などの集合を作ります。
次に「1対1対応」、そして「多少」「分割」と続き、そこで初めて「2個の把握」という数らしい内容に進みます。
また、「量」は「分離量」と「連続量」とに分かれます。紙一枚やりんご一個など、1個ずつに分類できる個物の集まりが分離量です。しかし「長さ」「広さ」「かさ」「時間」「速さ」といった量は、連続的に増減する量です。これらが連続量です。
この連続量はさらに「外延量」と「内包量」とに分類されます。「外延量」とは、物体を一緒にした時、その価は加法で表すことができます。例えば面積の場合、広がりは外延量です。しかし、「内包量」は加法では表せません。例えば1グラム100円のお茶と1g200円のお茶を混ぜても1g300円の新しいお茶にはなりません。
この内包量の概念は難しく、小学校高学年くらいにならないと理解させられないと言われていますが、日常の生活体験を通して理解させることが可能です。紅茶に入れる砂糖を使い、『砂糖1杯より2杯の方が甘い』という濃度の体験を通して、内包量の理解が幼児でも簡単にできます。
大切なのは、幼児の身近なことで「繰り返し体験をさせてあげる」ことです。