「考える力」を養うためには?
「考える力」を養うための具体的な方法を教えて下さい。
教室に来ている子ども達を観察していると、例えば制作などをしているときに良く見られるケースですが、解らなくなると直ぐに「どうやるの?」と聞いてくる子ども、解らないながらも自分でトライ出来る子どもに分かれます。
4歳くらいで、はっきりと両者の素養が表れてきているということは、4歳以前の教育の仕方が大切であると言うことです。
また、直ぐに解決方法を聞いてくる子は、その子を取り巻く家庭環境を考えてみると、大人に囲まれて成長してきているので、困ったことがあると周りの大人が解決してくれていた為に、指示を待つ子どもとなってしまう場合が多いのも確かです。
考える力を身につけるためには、我が子に「指示する」事ではなく、方法を一緒に考えることが大切になってきます。何か困った事が発生したときに、解決方法を直ぐに教え導くことではなく、どうしたら解決できるかの具体的な考え方をいくつか一緒に考え、子どもに自分で選択させてあげることが必要になります。
子どもは、選択していきながら、「自分で決めた事」という事実を少しずつ自覚していき、決めた事へ対しての責任を持つことが出来るようになります。
例えば、食事の際にご飯をテーブルの下にこぼしたとします。それを見ていたお母さんは、『直ぐに拾いなさい。』と言ったり、『こぼしちゃ駄目よ!』と言って拾ってあげるのでは無く、「こぼしたご飯をどうしたら良いか」の方法を、考える機会を作ることが大切なのです。
- 1.そのままにしておいた方がよいのか
- 2.後から、自分で拾うか
- 3.今、自分で拾った方が良いと思うか
を考え、我が子に選択をさせることなのです。 勿論、そのままにしておけば、踏んでしまうかも知れないし、洋服につくかも知れないということを知らせながら、決断をさせてあげることなのです。そして、我が子が自分で決断した方法を大切にし、実行できたときに誉めてあげることです。 些細なことですが、生活の中ではこの様な決断をする機会がとても多いはずです。 些細なきっかけを大切にしながら、「考える力」を育てていってあげましょう。