絵本について
絵本とは、主たる内容が「 絵 」で表現をされている書籍をいいます。
物語や昔話など、世代を超えて愛されている絵本やゲームブックのような絵本など様々です。
その起源は古く、日本では宮廷文化が花開く平安時代の絵巻物が起源だと言われています。(10~11世紀ごろ?)
ヨーロッパでも絶対王政下で宮廷文化が花開く17世紀ごろと言われ、イギリスでは絵本文化というものも出来てたくさんの名作が生まれます。
日本では、一般に幼児向けの教育的なものを意図して作られたものが多いが、ヨーロッパでは大人を対象とした娯楽を目的としたものも多く作られています。
いろいろな絵本がありますが、ここでは幼児教育の視点から「絵本」について考えてみたいと思います。
幼児期に、母親や先生からよく絵本を読み聞かせなどをしてもらった子どもは、そうでない子どもに比べて言語習得や情緒の安定などの点で大きく異なっているという調査結果があります。
また、本を好きになるかならないかは、赤ちゃんから小学校時代までの「経験」によるところがとても大きいのが現実です。
親子で絵本を開くという、幼児期の「環境」を大切にしていきましょう。
絵本は、想像力・語彙力・表現力・集中力・思考力・注意力・文章理解力・愛情・思いやり・好奇心などを、幼児期の読み聞かせを通して自然に育てていくのですから良いことづくしです。
そして、その中でも一番の効能は「心を育てる」ことなのです。
絵本を通して子どもが「感じる」さまざまな「心」がとても大切です。
例えば、どきどきしたり、わくわくしたり、喜んだり、悲しんだり、驚いたり、怖がったり、楽しんだり、嬉しがったり、不思議がったり、ホッとしたりします。
そうした心の動きからインパクトのある感動が生まれ、これらの感動をくり返すことで「感じる心」が育っていきます。
絵本は、子どもの心を動かし、ダイレクトに言葉を心に届けます。
また、言語教育では欠かすことのできない「人の話を聞く」という力は、後天的なものです。
この力は、赤ちゃんの時から少しずつ育てていく力です。
話を聞く力は、子どもが育った環境や、親子関係が大きく影響をしていきます。
読み聞かせる親や大人も、心の底から楽しいと思える作品を上手に選んで読み聞かせを楽しんでいきましょう。
良い絵本と出会い、さまざまな力を育てていきましょう。
絵本は、手軽でありながら、とても学習効果の高い、本当に素晴らしいものなのです。